相続税の計算方法を教えてください。
相続税の計算は、基本的に以下の流れで行います。
ただし、正確な金額を算出するのは非常に難しいため、できるだけ税理士などの専門家に依頼されることをおすすめします。
- 正味の遺産額を算出する
- 課税遺産総額を算出する
- 相続人それぞれの取得金額を算出する
- 相続人それぞれにかかる相続税額を算出する
- 最終的な納税額を算出する
①正味の遺産額を算出する
正味の遺産額(課税価格)=プラスの財産-マイナスの財産+7年(3年)以内の暦年課税に係る贈与財産
注意点としては、亡くなる前に贈与された財産も遺産額に含まれる点です。
②課税遺産総額を算出する
課税遺産総額=正味の遺産額(課税価格)-基礎控除額
税法上、相続税の負担を軽減する基礎控除が設けられているため、正味の遺産額から基礎控除額を引くことで課税遺産総額が求められます。
なお基礎控除額は、「3,000万円+(相続人数×600万円)」で計算されます。
③相続人それぞれの取得金額を算出する
各相続人の取得金額=課税遺産総額×法定相続分
算出した課税遺産総額に、法定相続分をかけることで、相続人ごとの取得金額を求めます。
④相続人それぞれにかかる相続税額を算出する
各相続人の相続税額=各相続人の取得金額×税率-控除額
取得金額に所定の税率をかけて、相続人ごとの相続税額を求めます。
税率は、相続税の早見表から確認できます。
⑤最終的な納税額を算出する
納税額=相続税の総額×実際に取得した財産の割合-特例・税額控除
最後に、財産の取得割合や控除制度などを考慮して、最終的な納税額が算出されます。