遺言書に書かれた内容に納得がいかない場合、どうすればいいですか?
遺言書は故人の意思を示す重要な書類であり、原則としてその内容が最優先されます。
しかし、内容に納得できない場合には、いくつかの対抗手段が考えられます。
- 遺言の無効を主張する
- 相続人全員で遺産分割協議を行う
- 遺留分を請求する(遺留分侵害額請求)
①遺言の無効を主張する
遺言書が法的に無効となるケースは、主に以下のとおりです。
- 署名や押印がないなど、法律で定められた形式を守っていない
- 認知症などで、遺言の内容を理解・判断する能力がなかった状態で作成された
- 他人によって偽造されたり、脅されて無理やり書かされたりした
②相続人全員で遺産分割協議を行う
相続人全員の合意があれば、遺言書の内容とは異なる方法で遺産を分けることができます。
③遺留分を請求する(遺留分侵害額請求)
遺留分とは、法律上、兄弟姉妹を除く法定相続人に保障された取り分のことです。
遺言によってこの遺留分が侵害されている場合、財産を多く受け取ったほかの相続人などに対し、侵害された分の金額を請求することができます。