兄弟が、被相続人の預貯金を勝手に引き出していました。どう対応すればいいですか?
預貯金を勝手に引き出すなどの「使い込み」が疑われる場合は、以下のように対応すべきです。
- 証拠を確保する
- 本人に説明を求める
- 遺産分割協議を行う
- 法的手続を検討する
①証拠を確保する
被相続人の口座の取引履歴など、使い込みの事実を客観的に証明できる証拠を準備します。
②本人に説明を求める
証拠をもとに、引き出した兄弟に対してお金の使い道を具体的に説明するよう求めます。たとえば被相続人の入院費など、正当な使い道を主張された場合は、証拠として領収書などを見せてもらいましょう。
③遺産分割協議を行う
納得できる説明が得られない場合は、遺産分割協議を行います。
そして、使い込まれた額を遺産に含めて全体の遺産額を計算し、各相続人の取り分を改めて決めるようにします。
④法的手続を検討する
協議がまとまらない場合は、裁判所を通した手続(「遺産分割調停・審判」や、「不当利得返還請求訴訟」など)を検討することになります。
ただし、使い込みの問題は当事者間での解決が難しい場合も多いため、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。